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父の看取り

父の在宅介護が始まってから 一年が過ぎたころ 
水分を飲み込むことができなくなりました

昨日までは 朝 昼 夜 ときちんと食事を摂っていたのに・・・・
・・・・と言ってもとろみ食ですが・・・・

夜おむつ交換を済ませて 「じゃあ おやすみ」と言葉をかけましたが
私を じっとみつめたまま 目が動きません
いつも 熱がある父のおでこに手をあてるのは 習慣になっていました
その晩は とても冷たく感じました
いつもより 冷たいな!と思うくらい・・・・ところが・・・・

母は 「おじいちゃんが 冷たい! こんなに冷たいなんて 死んじゃうんじゃないの?」
ずっと おでこを撫でて 手を離しません
母は どうも ほぼ寝ないで 父のおでこや顔を触っていたようです

朝になり 体温計がエラーになるので 慌てました
血圧もエラー 父の異変に気がつきました

本当は 母は 昨日から 気がついていたんだ!

丁度 訪問看護の日でもあり 看護婦さんが来てくれましたが
異常な 父に 早速主治医に連絡! 
往診に来てもらいましたが 「そろそろだろう~~今なら 声かけに顔や手を動かすことが
できるから 親しい方に会わせなさい・・・」でした。

その晩から 本格的な 看取りが始まったのです
父の兄弟 父の娘 孫 ひ孫が 入れ替わり立ち替わり 父の最後に立ち会うべく
通い詰めました

水分が摂れない父に 水を飲ませたい!とせがむ人
看護婦は 「肺が悪いから 今 肺の中 気管支 全てに痰がこびりついて乾いています
でも 乾燥していてくれるから 本人は辛くないんだよ
喉を 湿らせば 乾いた痰が やわらかくなって ますます 喉に上がって来て
本人は ぜーぜー苦しむ事になりますよ
気がすめば ガーゼで湿らせてあげてください
点滴で水分・・・・と言う手段は 薦めません 本人を苦しめるだけですから・・・」

私たち 家族は その話を しっかり受け止めることが出来ました

父が 苦しいことは したくない!と日々思っていたからです

でも 外部からは かなりの 非難でした<涙。。。。。。。
看取りが始まって 1週間 今夜は姉妹4人が揃い 全員父の傍で布団を敷きました
私は 父の顔を見ていて思いました
「今夜 おさらばするかなあ~」と 言う声が聞こえた気がしたんです

看護婦さんも 言いました「毎日 親族が来てくれて 挨拶は済んだ!と思いますよ」と

29日から30日に 日付が変わった 0時15分 父の息の音が止まりました
一度 動いたけれど 20分には 完全に静かになりました

姉妹 全員 号泣しましたが とても晴々しく 父を看取ることが出来ました
お父さん! 長い間 本当にお疲れさまでした 

by kuritokoro | 2011-02-06 14:27 | 日記